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  • リハビリ第二段 - 2016.11.27 [創作]
ということで、前回のおじさんと私のお話、第二です。
年の差、おっさん×女の子、いいです!好物です!!差があればあるほど美味しい(←変t)
女の子の天然な言動に振り回されるおっさんや手慣れた大人の仕草に顔を赤くする女の子!!かわいい!
きゅんきゅんする!!

……そんなお話かけるといいな!!( ;∀;)

おじさんと私

 ふうと吐いた白い息が暗い空に向かって消える。首のマフラーを意味もなく直す。
 急いで来たからぼさぼさの髪を手でなおしていつも髪を止めているピンの位置を確認する。
 よし、大丈夫。いつも通り。
 呼吸を一つ。
 正面の建物を見上げて、制服のポケットからスマートフォンを取り出す。アプリを起動、メッセージを打つとすぐに既読がついた。
 いつもはそんなにすぐに既読はつかないのに今日に限って早い。暇なのか。
 どちらかというとズボラな保護者の顔を思い出しながら波瑠香は手に持った紙袋の中身を確認する。
「波瑠ちゃん」
「わぁあっ!」
 耳元で囁かれた声に体がはねた。ついでに心臓も。
 ばくばくする。心臓が。体が。驚いたのと恥ずかしいのと、あとは。
 なんでこんな子供みたいなことを。ほんとに。おっさんが。
 胸中で渦巻くいろんなものを耐えながら耳を抑えて相手を睨みつけた。
 にこりと満足そうな笑みを浮かべたおじさんがそこにいた。
「いい反応だね。さすが波瑠ちゃん」
「嬉しくないし、人で遊ばないでくれる?いい年こいたおっさんが」
「え?だって面白し」
「だってじゃないし。そんな風にいっても可愛くないし」
「うん、知ってる。可愛いのは波瑠ちゃんだからね」
 絶句。
 今、なんていった。このおっさん。
 体の中から猛烈な勢いで何かが這い上がってくる。言葉にならない。
 うぅだのうぐだの言葉にならない声をだしている波瑠香を見下ろしながら彼女の叔父である男は目をすうと細めて肩越しを見やる。
 途端にひっこむいくつかの影。
 口元に薄く癖のある笑み浮かべるが、波瑠香へ視線を向けた時にはそれは消え去りいつのも柔和な笑みが浮かぶ。
「で、いつもごめんね。ありがとうね」
 謝罪とお礼にはっと我にかえると持っていた紙袋をさりげなく奪われた後だった。
「…別に、いつものことだし」
 ああ、可愛くないと思いながらつい出た返事に内心で臍を噛む。気をわるくしたかな。ちらりと見上げて目を瞬いた。
 そこには先ほどよりも崩れた笑み。なんかヤバいスイッチ押したかも。
 一歩下がろうとするよりも先に手を取られた。
 自分の手より大きなごつごつした暖かい、手だ。
「な、なに?」
「ん?これ、底に入っているのって何かなって」
「それは、見たままの」
「うん」
 しどろもどろに目を泳がせる波瑠香。対しておじさんはもう満面の笑みだ。知っててやってやがるこのおっさん。
「だから、遅いとお腹すくし」
「うん」
「軽くでもあった方がいいかなって!」
「で?」
「お…お弁当です…」
 なにこれ。恥ずかしい。帰りたい照れくさい。キャーキャー叫びたい。羞恥心に顔を赤くする波瑠香を満足げに見ておじさんはその頭をなでる。
 ぴくりと動く肩を見逃さず、笑う目にほんの少し優しさとは別のものが走る。
 耳へ口を寄せる。
 体温が近い。波瑠香は動けない。
「残さず食べるね」
「…っこの性悪!」
 耳元でのささやきに突き出した手は相手に当たることなく、おじさんは変わらず笑みを浮かべている。
 動揺しているのはこっちだけか。刑事どころか詐欺師だ変態だロリコン野郎だ女たらしだ。
 罵詈雑言のオンパレードを口に出せるわけがなく。
「帰る!」
「うん。着いたら連絡ちょうだいね」
「うるさいっ!」
 肩を怒らせながら遠くなっていく背中を見ながら煙草に火をつける。紙袋の中にある数枚の着替えとハンカチに包まれた箱。
 くつりと喉の奥がなる。

「ホント、まったくどうしてくれようかねぇ」

 お弁当はもちろん残さず食べるとして。
 顔を赤くしながら怒る意地っ張りな優しい女の子の顔を描きながら彼は職場へと戻っていった。


(それお弁当ですか?)
(ずるい!俺にもほしい!!)
(いいなー女子高生!!)
(でもちょっと犯罪っぽいですよね!あはは…って怖い!!)
(…それだけ元気ならこれも追加してよさそうだな)
 山のような書類。
(((…・目だけ笑ってない!!)))
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